Full Body 2『2020initialsequence2022』。シューゲイザーとエレクトロニック・ミュージックを融合した初期音源を集約。バンドの原点を俯瞰できるコンピレーション作品。
Full Body 2による『2020initialsequence2022』は、2020年から2022年にかけて発表された初期楽曲をまとめたコンピレーション作品であり、シューゲイザーとエレクトロニック・ミュージックの融合によって独自のサウンドを構築してきた彼らの出発点を知ることができる作品である。
Full Body 2のサウンドは、シューゲイザー特有のギターによる浮遊感を基盤としながらも、ブレイクビーツやグリッチ、電子音響的な処理を積極的に取り入れている点に特徴がある。従来のシューゲイザーが持つノスタルジックな質感を継承しながら、インターネット以降のデジタル感覚を反映した音像によって、ジャンルの枠組みを拡張している。
本作はコンピレーションであるため一般的なアルバムのような統一された物語性を持つ作品ではない。しかし収録楽曲を通して聴くことで、初期から一貫して存在するノイズとメロディのバランス、そして電子的な断片を取り込みながら楽曲を構築する美学を確認することができる。楽曲ごとにアプローチは異なるものの、全体には共通した世界観が流れている。
文脈的には、Full Body 2は2020年代以降のシューゲイザー・リバイバルの中でも特異な存在といえる。90年代的なギターサウンドの再現を目的とするのではなく、エレクトロニック・ミュージックやオンラインカルチャーの感覚を自然に取り込みながら、新しいシューゲイザー像を提示している。後にYEAR0001から本作がリリースされたことも、そうした独自性を裏付ける要素の一つとなっている。
その結果として『2020initialsequence2022』は、完成されたフルアルバムというよりも、Full Body 2というアーティストの初期美学を理解するための入口として機能する作品である。現在のシューゲイザーがどのような方向へ拡張されつつあるのかを知るうえでも興味深い一作といえる。









